では以下で、今回の未使用ダクトの閉鎖&ウレタン防水工事の流れを、説明していきます。
配管やダクトが錆びたままでは、後に塗料を塗れないので、やすりで研磨してサビを落としていきます。
ちなみに土間には、配管の陰になっている部分に苔(こけ)が多く発生していました。スクレーパーや毛先が固めのブラシを使い分けて、綺麗に除去しています。
使っていないダクトの通気口を、板金で塞ぎます。
板金とダクトの間など、わずかな隙間へはシーリング材を充填して、完全に密閉した形です。
もちろん、今回の工事で閉鎖する前に、オーナー様と一緒に確認をして、一切使っていないダクトであることは確定しています。
縮んだり切れたりして、機能性がなくなった既存の目地材を撤去しました。
カッターでラインを入れ、カチカチになっている目地材は、ケレン棒やハンマーで叩いて剥離させます。
目地材の撤去が終わった溝へ、新しい目地となるシーリング材を充填しました。
後に通気シートをはるため、シーリング箇所が盛り上がっていると困ります。なるべく土間とフラットにすることを意識して、量感を調節しました。
雨樋(あまどい)と防水層を繋ぐジョイントの役割を果たす、改修ドレーンを取り付けました。
屋上へ、通気シートを敷き詰めていきます。
動かせない架台が多いぶん、それに合わせたカッティングが大変でした。
通気シートのロスを少なくするため、はみ出すシートが極力少なくなるように、きちんと計算してカットしています。
今回の屋上は先が細いL字型で、入り組んでいる箇所が多かったので、なおさら多くの計算が必要でした。
ダクトや配管など、放っておくと錆びてしまう鉄部へは、サビ止め材を塗布しました。
こちらは、その後にトップ材を塗布した様子。
このような配置の配管は、裏側の塗布の仕上がりがどうなっているか、非常に見えにくいです。
そうした時は、手鏡を持ってきて裏側を映して(反射させて)、塗布の状態をチェックしています。
屋上全体へは、ウレタン防水を施しました。
ウレタン防水には、シート防水などと比較して、
・重ね塗りが可能でメンテナンスしやすい(工期が短く、費用が安い)
・継ぎ目がない防水層ができる
などのメリットがあり、今回の屋上の形状(L字型)にも適していました。
ウレタンのトップ材で仕上げたら、今回の屋上の防水工事は無事に完了です!
屋上の未使用ダクトの通気口閉鎖&ウレタン防水工事の完了後、階下で起こっていた雨漏りは無事に止まったそうです。
今回のように、“実は長年使用していないダクト”は意外と多いです。その通気口が、雨漏りの原因となることも……。
先に述べたように未使用ダクトは撤去することが1番安心ですが、工事の規模が大きくなり、現実的に無理なケースも多いでしょう。
そんな場合は板金処理を行うだけでも、雨漏りのリスクを大きく減らすことができますよ。
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