では、今回のパラペット周りの補修工事・塗装工事の流れを説明します。
現状確認のあと工事に入るまでの数日間、雨漏りを防ぐためにビニールで仮養生をしておきました。
既存の笠木を、トタンからビスを引き抜いて撤去しました。
トタンは今回交換しないので、トタンを傷つけないように気を付けます。
劣化が激しい木下地は、新しいものと交換します。
現場で木材の寸法を丸ノコで調整し、取り付けました。
従来のパラペット笠木には、下地と笠木の間に防水シートはありませんでした。
が、その仕様では防水面で心許ないため、今回の工事をよい機会に、四方に防水シートを貼ります。
これで、木の下地が傷みにくくなります。使用している防水シートは、シート防水工事でよく使うシートと同じものです。
防水シートを貼り終えた下地の上から、ガルバリウム鋼鈑製の笠木を、ぐるりと一周取り付けました。
笠木の継ぎ目やビス頭からの、雨水の浸入がないように、シーリングを充填しています。
写真では分からないのですが、笠木とトタンの隙間にもシーリングを詰め、屋根瓦に当たって跳ね返った雨水など、様々な角度からの水の浸入を防ぎます。
パラペットの立ち上がりのトタンは、まず全体的にケレンがけを行いました。
サビなどによる表面の凹凸をなくし、後の塗料の密着性を高めます。
トタンの表面が綺麗になったら、トタンの劣化を防ぐためのサビ止め材を、全体に塗布していきます。
サビ止め材の塗布後は、ウレタン樹脂塗料を塗布し、トタンの耐久性を高めます。
トタンの波型にあわせて、同じように凹凸がついた専用のローラーで、ムラなく塗装しました。笠木ぎりぎりの部分など、細かいところはハケを使用します。
ウレタン塗装1層目・2層目を塗り終えたところで、今回のパラペット周りの笠木補修・トタン塗装工事は完了です。
その後、お客様からは「雨漏りが無事に止まった!」とのご報告をいただき、ひと安心いたしました。
パラペットは、傾斜の弱い屋根の排水をうながす建築上の工夫の1つですが、今回のケースのように劣化が進むと、逆に雨漏りを誘発してしまうことが少なくありません。
(パラペット本来の役割を果たしていない、立ち上がり部分を作りたいだけのパラペットもまれにあり、漏水リスクはかなり高いです。)
パラペットがある住宅では、雨漏りトラブルが起きないうちから、5~10年に1度はプロに屋根の上を診てもらい、必要に応じて補修工事を行うことをオススメします。
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