まずは、階段室外壁(波板)の取り付け作業内容を紹介します。
今回、台風被害によって波板が剥がれていたのはビルの4~6階にあたる部分でした。
まず初めに、波板を取り付けるための金属フレームを4階から順番に取り付けていきます。
高所作業になるため、部材の落下や転落が無いよう安全面に気をつけながら作業を進めていきました。
金属フレームの取り付けが終わったら、波板の取り付けを行います。
順番は金属フレームと同様に4階から進めていきました。
今回、防水性を高めるために「波板の重ね方」を工夫しています。
写真を見ていただくと、波板の一部に色が濃くなっている部分が見受けられるかと思います。
これは波板の両サイド「3やま」分を交差させて重ねているためです。
波板を交差させて重ねることによって、波板間の隙間が無くなり、より防水性が高まる仕組みになっています。
お客様の要望として「雨が入らないようにしたい」というものがあったため、それに応えるための工夫として今回波板を重ねることとしました。
続いて屋上部分への扉取り付けの作業内容を紹介します。
まず初めに、扉などを取り付けるための金属フレームを設置しました。
施工前に幅・高さなどを測定し、それにあった大きさの金属フレームをアルミ業者様に製作していただきました。
製作していただいた金属フレームを、はめ込むようにして取り付けていきます。
次に、扉の取り付け場所の両サイドにパンチングボードを取り付けていきます。
パンチングボードは、いわゆる細かい穴の開いた金属板のことで、こちらもフレーム同様アルミ業者様に依頼して作成いただきました。
通常の壁で空間を密閉してしまうと、火災などが発生した際に煙の逃げ道がなくなってしまいます。
ご依頼主様には打ち合わせ時点でその旨を提案し、了承を得た上での取り付けとなりました。
最後に扉を設置して、今回の工事は完了となります。
扉も両サイドに設置した壁と材質を統一し、パンチングボード製のものを取り付けました。
よほどの強風が吹かない限り階段が水浸しになるということもなくなり、風で舞ったごみが階段室の中にたまるということもなくなりました。
今回、階段室を雨から守るための工事として波板と扉の設置を行いましたが、本来であれば消防基準に反する改築となります。
ご依頼主様には、火災などで責任問題に発展した場合の責任の所在を明確にするための契約書にサインをいただきました。
ビルの改築は建築基準や消防基準においてグレーな部分も多くあるため、今回のように契約書へのサインを事前にいただくことがあります。ビル改築を検討中の方は、あらかじめ各基準についての下調べをしておくことをオススメします。
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