今回の工事の作業内容を紹介します。
まずは手摺のゴムを剥がします。
硬いゴムがしっかりと張り付いている状態でしたので、工具を使って根気よく捲りました。
カッターで切り目を入れてバールでこじて、引っ張りながらサンダーで切り離しています。
捲ったところ、鉄手摺には大きな問題がなくそのまま使えそうでした。
鉄製手摺の表面を整えます。
そのままだと、捲ったゴムの残った部分が凸凹で見栄えが悪いほか、直角の角が危ないからです。
鉄部専用の研磨ディスクをつけたサンダーを使用し表面を削っていきます。
面を平滑にし、角部分が少し丸くなるようにしました。
火花も飛び散るので防護できる装備で作業を行ないました。
次は錆部分の処理です。
階段の裏側など錆びて穴があいた部分を補修します。
エポキシパテと呼ばれる、鉄と相性がよくて下地として使いやすい2液タイプの補修材を使い穴を埋めました。
錆びて凸凹になっている部分を削りとるケレンがけという作業を行います。
錆びが残ったまま塗装すると、内部で腐食が進行することがあるので、塗装前にしっかりと取っておく必要があるのです。
スクレーパーやサンダーなどを使って錆びを根気よくこそげ取りました。
鉄部を錆びにくくする錆止め材を鉄部全体に塗布しました。
錆止め材は赤と白がありますが、今回は表面に濃い色を塗るので赤いタイプを使用しました。
階段部の屋根も塗装予定なので裏表両面塗っています。
お客様から指定のあった濃い茶色のウレタン樹脂塗料を塗布します。
色むらを防ぎ、厚みをつけるために二度塗りをしました。
工事を終え、オーナー様には「手すりをめくったままの状態できれいにしてもらえてよかったです!カバーをつけなおさないで済んでよかった」と仕上がりにもコストにもご満足いただくことができました。
さらに、使用頻度の高い1〜2階の階段について後日、階段表面に防滑シートを貼ることになりました。
マンションの外階段は普段使用することは少ないかもしれませんが、非常時などに安全に使えるようにしておく必要がありますよね。
定期的に点検を行うほか、この事例のように全体改修のタイミングなどで修繕工事を行うこともおすすめです。
その際、ただ塗装するだけではなく、材質や環境に合わせて長持ちする素材や工事方法をきちんと提案してくれる、実績のある業者を選ぶことがおすすめです。