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雨漏り原因のベランダに塩ビシート防水工事 八尾市

2016.12.14

雨漏り原因のベランダに塩ビシート防水工事 八尾市
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今回は、『八尾市にある、築20年の一戸建て住宅にある15㎡の2階ベランダ塩ビシート防水を施工した事例』です。

以前からお付き合いがある塗装屋様からのご依頼で、塩ビシート防水が施工されているベランダについて、「20年が経過して傷んできているので替えたい」とのご要望がありましたので、既存の塩ビシートを剥がして、新しい塩ビシートを貼り防水工事を施工しました。

お付き合いさせていただいています、塗装屋様からのご依頼で、防水工事を行いました。
既存防水は塩ビシート防水の密着タイプで、20年前の新築時のもので、劣化しシートの硬化が進行し、
膨れている箇所も見られました。
今回は、専用ディスクや鋼板に接着させる機械固定工法の塩ビシート防水をご提案させて
いただきました。

ベランダに塩ビシート防水の機械的固定工法を施工

塩ビシート防水には、接着工法と機械的固定工法の2種類の施工方法があります。

接着工法は、下地に接着剤を塗布して防水シートを貼る工法ですが、機械的固定工法は専用ディスクや鋼板に防水シートを接着させる工法で、機械的固定工法は、接着工法よりも下地の処理等の工数を短くする事ができる特長があります。 

20年前の新築のときの既存防水は接着工法の塩ビシート防水でしたが、経年劣化によってシートの硬化が進行し、膨れている箇所も見られました。

その劣化を気にされているお客様からのご要望で、今回も同じ塩ビシート防水を施工しましたが、下地の処理の工数を抑えられる機械的固定工法での塩ビシート防水をご提案させていただきました。


基本情報

費用
約30万円
工期
約5日間・約8人工

施工内容

  1. 既存の防水層捲り
  2. 塩ビシート防水(機械的固定工法)

ベランダの既存の塩ビシートを捲ってから新しく塩ビシート防水工事を施工

今回の防水工事では、既存の塩ビシート防水を剥がしてから機械的固定工法で塩ビシート防水を施工しましたので、その流れを説明します。

 

既存の塩ビシート防水を調査

防水工事の前に既存の塩ビシート防水の状態を調査しました。

 

ベランダの下のお部屋には雨漏りがあったとのことで、調査を行ったところ、塩ビシートの硬化が進行していました。

塩ビシートが硬化すると、シート自体が縮んだり膨れたりして剥がれの原因になります。

 

既存の塩ビシート防水層を捲る

まず、貼られていた塩ビシートを捲りました。
工具を使用して剥がしながら手で引っ張っていくため、時間がかかる作業ですが、塩ビシート自体が劣化している場合、接着が弱くなっているため剥がしやすい場合もあります。

 

絶縁シート用ボンド材を塗布

絶縁シートを貼るためのボンドを塗布しました。
ボンドはベランダの全面に塗るのではなく、角や隅、シートの1mピッチで塗っていき、ボンドの状態を見ながら貼り頃を確認します。

なお、絶縁シートを貼る際には、メーカーさんが出している専用のボンドを使用します。

 

絶縁シート貼り及び専用ディスクの取り付け

ボンドが貼り頃の状態になったら、絶縁シートを貼り、専用のディスクを取り付けてシートをつけていきました。

専用のディスクは、次の工程の鋼板に接着させるタイプのもので、平米数に応じて取り付けるピッチ数が決まっています。

 

鋼板を取り付け

ディスクを取り付けた部分の上に鋼板を取り付けていきました。

この鋼板も専用のもので、機械的固定工法での塩ビシート防水ではボンドやディスク、鋼板は専用のものを一式用意します。

 

ヒートガンで塩ビシートを柔らかくする

塩ビシートは硬くなってしまうと貼りにくくなるため、ヒートガンで熱風を当てて柔らかくしました。

ヒートガンはドライヤーよりかなり熱く、素手で触れると火傷をしてしまうくらいの温度になりますが、これまでの経験による感覚でどのくらい柔らかくなったかを判断し、隅などを上から押さえて圧着していきます。

塩ビシート専用の溶着材を塗布

ハケを使用して塩ビシートの隅に溶着材を塗っていきました。

この溶着材も専用のもので、ボンドやディスク等と同じメーカーのものです。

ライスターを使用して入隅部を熱風で溶着

入隅部を溶着させるために、ライスターを使用して熱風で溶かして貼りました。

シートとシートのつなぎ目をうめるように溶着を行い、ベランダの上の部分だけでなく床の部分も同じように行っています。

 

ライスターで入隅部以外の部分も溶着

入隅部を止めたあとに他の部分も同じように溶着させていきました。

 

専用ドレーンの取り付け

排水口にドレーンを取り付けました。

このドレーンも、塩ビシート専用の蛇腹がついたもので、刷毛を使って取り付けを行います。

 

ディスク部分を熱伝導で鋼板と溶着

ディスクを取り付けた部分の上から押さえ、熱伝導でディスクと鋼板を溶着させました。

 

専用シール材の充填

シートが重なっているところが剥がれないように、塩ビシート専用のシーリング材を充填しました。

このシーリング材は液状なので、ヘラ等を使用せずに流すだけで広がって固まります。

 

塩ビシート防水の寿命は約20年と長持ち

 

施工後は、もともと置いてあった室外機を元の場所に戻していますが、室外機を置いた事で塩ビシートに傷がつかないように、室外機の足のブロックの下に塩ビシートを別で敷いています。

これは、塩ビシートを貼ったときに毎回行っている工夫です。

 

塩ビシートは一度貼ると、日差し等での色褪せや劣化はあまりなく、20年くらい持ちます。

ただ、手すりの足元のシーリングは5年くらいで劣化してしまうため、手すりの立ち上がり部分の形状によっては早く傷んでしまう可能性もあります。

 今回のベランダの下のお部屋への雨漏りについても、シートの下にひび割れはありませんでしたので、経年劣化による手すり部分等のシーリングの破損、シートのジョイント部分の硬化が原因と考えられます。 

このようにベランダの手すりが傷みやすい形状の場合は、足元のシーリングが劣化しにくくなるように笠木手すり等に交換する事をおすすめしていますが、当然その分の費用がかかってしまいます。

そのため、今回は手すりの交換を行わず、シーリングを斜めに塗って水が流れやすくなるように工夫しました。

 

防水工事完了後は、ご依頼頂いた塗装業者様より、「雨漏りはなくなった」と聞いたとのご報告を頂いています。

 

塩ビシート防水は、ウレタン塗膜防水等の別の防水工事に替える場合にもシートを剥がす必要があるため費用がかかってしまいます。

しかし、防水工事の種類の中では長持ちしますので、お客様が信頼されて今回もご依頼頂いた事と思います。

 

ベランダの塩ビシート防水工事はヤマナミへ