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4階建ビル屋上を防水工事~笠木の隙間をしっかりシーリング~ 羽曳野市

2017.05.29

4階建ビル屋上を防水工事~笠木の隙間をしっかりシーリング~ 羽曳野市
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大阪府羽曳野市のビル屋上の防水工事をした事例です。

以前も別の物件の工事をご依頼いただいたことのある、不動産管理会社様から「管理しているSビルの屋上の防水工事をしてほしい」とご依頼いただき、現地調査ののち工事をさせていただきました。

 

屋上の防水をやり直してほしい

Sビルのオーナー様に同行していただきビルの状況を確認したところ、4回階段室の天井に雨漏りが見られました。

写真ではわかりづらいかもしれませんが、室内の塗装が膨れ、シミが出来ています。

原因とみられる屋上に上がったところ、既存の防水シートが縮んで剥がれかけており、端から雨水が入る状態でした。

オーナー様もその状態に気づいておられたようでシートがこれ以上はがれないようにテープで補強されていました。

防水シートの上には所々に水たまりもできており、ちょうど雨漏りしていた階段室の上にも水たまりがありました。

既存のゴムシートは笠木との接合が不十分だった

築25年ほどのSビル様では10年前に一度、他社で屋上防水をされたそうです。しかし、その時の工事が不十分だったため、激しい劣化につながったと考えられます。

前回使用された防水シートは加硫ゴム製の一般的なものですが、この加硫ゴムは長年使用すると、縮んで固くなる素材です。

このようなゴムシートを防水に使う場合は、縮みを防ぐために端部をしっかりと固定する必要があります。

一般的に、屋上をシート防水する時は、立ち上がり部分の、笠木に金物で固定しますが、Sビル様の屋上笠木部分に、防水ゴムシートを固定するための金物が見られませんでした。

そのため接着剤で固定されただけの防水ゴムシートは縮み、端部からはがれてしまったのです。

今回は既存防水層を撤去した後、オーナー様のご希望で、ウレタン塗膜防水工事を行ない、笠木部分の隙間をしっかり防水しました。

工期中、4階は会社の事務所になっており、屋上への通路として使用できなかったため、今回は建物の外にあるタラップを使って屋上まで上がり作業をさせていただきました。

基本情報

費用
約40万円
工期
約1週間 約20人工

施工内容

  1. 既存防水ゴムシートの除去
  2. プライマー材塗布
  3. ひび割れ部・隅部にシール処理
  4. ウレタン製ドレーンの取り付け
  5. ステンレス製脱気筒取付け
  6. 立ち上げ部へのウレタン防水材塗布
  7. 床部ウレタン防水材塗布
  8. トップコート剤塗布
  9. 笠木養生バックアップ材の取り付け
  10. プライマー材の塗布
  11. 笠木シール材塗布
  12. 笠木シール材仕上げ

屋上ウレタン塗膜防水工事の工程

1.既存防水ゴムシートの撤去

既存の防水ゴムシートを端部から捲っていきます。

水たまりが出来ていたり、シート内部にカビが生えたりしていました。剥がしながら掃除も行ないました。

雨どいを切って取付けただけの排水溝も、防水が不十分で浸水の原因になっていたとみられます。シートは縮んで接着剤が剥がれやすくなっており、70㎡すべて剥がすのに1時間程度しかかかりませんでした。

2.プライマー材塗布

屋上全体にプライマー材をローラーと刷毛を使って塗布します。

3.隅部・ヒビ割れ部にシール処理

屋上の立ち上がり部分との隅にはかなりのヒビがあり、床部にも大きなヒビがあったため、ウレタン製のシーリング材で処理しました。リーリングガンを使って作業を行ないます。

4.ウレタン製ドレーンの取り付け

既存のドレーン代わりに取り付けられていた雨どいを取り外し、ウレタン製の改修ドレーンを取付け、境目をシール処理しました。

5.ステンレス製脱気筒取付け

既存の脱気筒は劣化していたため新しい脱気筒を取り付けました。

6.立ち上がり部へのウレタン防水材塗布

立ち上がり部に防水用ウレタン樹脂を塗布しました。垂直な壁に塗ため、垂れにくい粘度の高いものを使用しました。

7.床部ウレタン防水材塗布

床部にウレタン樹脂を塗布しました。立ち上がり部に使用したものより粘度が低く、広い範囲への塗布に向いているものを使いました。わかりやすいように色も少し違います。

2層目も塗布します。

8.トップコート剤塗布

トップコート剤を塗布します。立ち上がり部分から始め、床部は長柄を付けたローラーを使用して作業しました。ウレタン塗膜防水作業は以上です。

笠木部分シーリングの工程

1.笠木養生バックアップ材の取り付けとプライマー材の塗布

立ち上がり部分と笠木の隙間を埋めるため、のり付きのスポンジ状のバックアップ材を取り付けます。このバックアップ材は、使用箇所に合ったサイズの物を業者で作ってもらっているのでピッタリ収まります。

その後、笠木と立ち上がり部分にテープ養生をした後、バックアップ材の上から防水加工をするためにプライマー材を塗ります。

2.笠木シール材塗布

プライマー材を塗ったバックアップ材を覆うように笠木シール材を塗布します。笠木シール材は、変性シリコンを笠木の隙間を埋めるのに適した調合で練ったものです。

笠木外側と、ジョイント部分へのシーリングも行ないました。

3.笠木シール材仕上げ

笠木のシーリング材を、道具を使って平らに整えます。

まとめ

防水しているつもりでいても、ぱっと見てわからない笠木と立ち上がりの隙間の処理が不十分だと、そこから雨水が侵入し、防水層が劣化し漏水の原因となるので、注意が必要です。

今回は、屋上をウレタン塗膜防水工事し、水がしみこみやすい笠木と立ち上がり部分の隙間を丁寧にシーリングしました。

 

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