施工事例
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18坪のビル屋上の塩ビシート防水工事 大阪市東成区

2017.02.23

18坪のビル屋上の塩ビシート防水工事 大阪市東成区
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今回は、『大阪市東成区にある、約60㎡のビルの屋上に機械固定工法での塩ビシート防水工事を施工した事例』です。

 

以前、防水工事をさせて頂いたお客様からのご依頼で、別の物件(ビル)の屋上に防水工事を行いました。

 

鉄骨造3階建てのビルは築20年程度が経過していましたが、20年前にアスファルト防水を施工した後は、何もされておらず、ご依頼者様が「そろそろ防水工事を行いたい」と考えられたようです。

 

既存防水層の撤去費用を抑えられる工法を選択

現状は、アスファルト防水の露出タイプでした。

当然ですが、既存の防水層を撤去してから新たに防水工事を施工すると、撤去費用がかかってしまいます。

その撤去費用を抑えられることも考え、既存のアスファルト防水を残したまま施工できる塩ビシート防水の機械固定工法をご提案させて頂きました。

また、屋上には手すりがありましたので、手すりの架台部へはウレタン防水を併用いたしました。


基本情報

費用
約70万円
工期
約20人工・約10日間

施工内容

  1. 屋上のアスファルト防水を調査
  2. 絶縁シート用のボンド材を塗布
  3. ディスク取り付け
  4. 鋼板取り付け
  5. 溝部の塩ビシート貼り
  6. ライスターでの鋼板と塩ビシートの溶着
  7. 脱気筒取り付け
  8. iHヒーターでのディスクと塩ビシートの接着
  9. 手すり架台部のウレタン防水

屋上全体の塩ビシート防水と手すり架台部のウレタン防水の工程

今回は、以下の流れで、機械固定工法による塩ビシート防水工事と手すり架台部のウレタン防水しました。  

 

屋上のアスファルト防水を調査

ビルの屋上は洗濯物を干すなどで頻繁に使用されていたようです。
既存のアスファルト防水にも劣化が見られましたが、雨漏りはなく、20年が経過していたことを考えると、きれいな状態でした。

 

絶縁シート用のボンド材を塗布

絶縁シート用のボンド材を手すりの架台から塗布し、屋上全体に塗布しました。手すりはビルの屋上の四方を囲むように設置されていました。

 

絶縁シートを貼り終えた状態の屋上です。
室外機は手すりにくくり、浮かせた状態で作業を行いました。

 

ディスク取り付け

絶縁シートにディスクの取り付けを行いました。
約60㎡の屋上に対して、約500枚のディスクを取り付けています。

 

鋼板取り付け

手すりの外側が排水用の溝になっていましたので、溝の立ち上がりの部分に鋼板を取り付けました。

 

全ての手すりの架台部に鋼板を取り付けました。
手すりの架台はコンクリートでしたが、手すりが鉄製でしたので、手すりのサビが落ちて、架台も錆びているように見えています。

 

溝部の塩ビシート貼り&ライスターでの鋼板と塩ビシートの溶着

屋上の手すりの外側にある溝の立ち上がり部分に塩ビシートを貼った後、鋼板と塩ビシートをライスターで溶着しました。

 

端末部を溶着液で溶着させました。
写真の上側はパラペットになっています。

 

脱気筒取り付け

絶縁シートをカッターで切り、脱気筒を取り付けるための穴をあけました。

穴は水上に1ヶ所で、開ける場所は建物の形状を見て、お客様があまり使用しないところを選択しています。

 

脱気穴をあけた部分に、塩ビシート用の脱気筒を取り付けました。
また、脱気筒の縁の部分は鋼板と同じく溶着できるようになっていますので、防水性を高めるために脱気筒の縁に塩ビシートを貼っています。

 

iHヒーターでのディスクと塩ビシートの接着

約500枚のディスク1つ1つに対して、上からiHヒーターを当て、塩ビシートの裏側を溶かしていきました。

シートの裏側が溶けるまでの時間は気温によって変わってきますが、ヒーターのランプが自動で点灯して知らせてくれます。

 

iHヒーターで溶かした後は、手で押さえて塩ビシートとディスクを接着させました。

 

手すり架台部のウレタン防水

手すりの架台部にプライマーを塗布した後、立ち上がり用のウレタン防水材を塗布しました。

 

手すり架台部にトップコート材を塗布しました。

 

塩ビシート防水工事の施工が完了したビルの屋上です。
写真の中央にあるのが脱気筒です。

 

屋上の状態から防水工法や工程を選択

今回、既存のアスファルト防水の上に、機械固定工法による塩ビシート防水を施工する工事を選択した理由は、機械固定工法が新しいディスクと鋼板に依存するため、アスファルト防水より長持ちしやすいと判断したためです。

アスファルト防水の上から新たにアスファルト防水を重ねることも可能ですが、下のアスファルト防水に依存するため、既存の防水の下地が傷んでいたりするとすぐに劣化してしまう可能性があります。

 

また、塩ビシートを貼る前に架台にウレタン防水を施工しています。

この方が収まりがいい、仕上がりがきれいなると職人が判断しましたので、このような施工の流れになっています。

その他にも、手すりの外側も施工していますが、人1人が立つには幅が狭かったため、足場を組みました。

手すりがなかったり、人が立てるくらいのスペースがあれば足場は不要でしたが、手すりの外側も防水する必要がありました。

 

そして、屋上には物置や室外機などが置かれている状態でした。

これらも全て屋上から移動させると工数がかかってしまいますので、工事を行う際に、物置は動かして、室外機は手すりに吊り、浮かせた状態で施工しました。

 

ビルの屋上といっても、建物によって状態はいろいろありますので、状態に合わせた施工方法を提案させて頂きます。

 

大阪でビルの屋上の防水工事はヤマナミへ