施工事例
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ブリードしていたサイディングのコーキング補修 京都 N様邸

2016.01.19

ブリードしていたサイディングのコーキング補修 京都 N様邸
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コーキングの劣化で塗装屋さんから依頼

今回は、京都の築20年程の木造2階建てのハウスメーカーが建てた建物で、お客様から外壁塗装を依頼された塗装屋さんから「サイディングのコーキングが劣化してるから補修して欲しい」と依頼を頂きました。
劣化したコーキングを見ると、本来は弾力性のあるはずが硬化してきており、ひび割れも発生してました。
20年間何もしなかったということだったのですが、コーキングの上に塗装が施されていたので本来15年は持つのですが、コーキングがブリードしており激しく劣化していました。 

ノンブリードタイプのコーキング材でブリードを抑える

ブリードとは?

そもそもブリードとは、コーキング材に含まれている可塑剤という成分が、時間と共に塗装の上に浮き出てきて、塗装を黒く変色させて劣化しやすくなり、塗装の光沢や防水性能を弱めてしまう現象のことです。

また、ブリードはコーキングの上に塗装をする場合にのみ起こります。
だとすれば、塗装しなければいいと思う方もおられますが、塗装をすることで、塗膜ができ外気からコーキング材を保護できるので、耐用年数を延ばすことができるというメリットも少なからずあります。
ただし、ブリードをしないコーキング材を用いた場合です。

ブリードをしないコーキング材

ブリードを抑える為には、原因となる可塑剤が少ししか入っていないノンブリードタイプのコーキング材を用います。

少しでも可塑剤が入っていたらブリードするんじゃないの?と思われるかもしれませんが、実は可塑剤はコーキング材にとって非常に重要な機能を与えてくれる成分でもあるので、取り除くことはできないのです。

また、コーキングは建物の隙間を埋めるだけでなく、弾力によって揺れを吸収して、外壁のひび割れを防いでくれる役目がありますが、この弾力を与えているのが可塑剤なので、コーキング材には無くてはならない成分なのです。

基本情報

費用
約15万円
工期
約6人工、約3日間

施工内容

  1. 既存コーキングの撤去
  2. プライマー材の塗布
  3. ノンブリードタイプのコーキング材を充填
  4. サイディング破損部の補修
  5. 破損部のコーキング

ブリード箇所

 
ブリードしているところはこの様に変色しています。
また硬化しており、パキパキに割れていました。
経年劣化も硬化した原因の一つです。

コーキング補修の工程


既存のコーキングを撤去する為に、目地の側面にカッターを当てながら切れ目をいれていきます。


両サイドに切り目を入れてから、既存コーキング材を撤去していきます。 


既存コーキング材の下に入っていたバックアップ材です。
これは、コーキング材が必要以上に奥までいかないようにするのと、奥側にコーキング材が接着して3点接着にならない様にする為に用いています。


これも別箇所のバックアップ材と既存コーキング材です。


テープ養生をしてから目地の側面にプライマー材を塗布しています。


新しいコーキング材(ノンブリードタイプ)を充填しました。


サイディングの破損している箇所です。
これはコーキングの劣化やブリードによって、コーキングの弾力性が低下してきたことにより起きた破損です。


これも、別のサイディング破損箇所です。
この様な破損箇所が目地周辺やビス周辺に多数ありました。


サイディングの破損部をエポキシ樹脂パテで補修をしました。
ピンクになっている部分が補修箇所です。
この流れの補修の場合は、コーキング材をそのまま使って外壁の補修を行う事が多いのですが、コーキング材の上に塗装をすると完成後の質感が少し変わってくるので、エポキシ樹脂を用いて補修を行いました。


上記写真と同様に、別の破損箇所もエポキシ樹脂パテで補修をしました。


破損箇所のパテ処理をしてから、コーキング処理を施しました。


これも同じようにパテ処理後にコーキング材を充填しました。


これで、サイディングのコーキング補修の完成です。
この後、塗装屋様が外壁塗装を行って、お客様の外壁工事は完成です。


これは、今回撤去したコーキング材の廃棄分です。
およそ、200~300メートル分はあります。

<ヤマナミから一言>
今回は塗装屋様からの依頼だったので、お客様から悩みや相談を受けたわけではないのですが、コーキングのブリードと劣化による外壁サイディングの破損が起きていたのが明確であり、コーキングの上に塗装をするということだったので、長く快適に住んで頂くためにブリードをしないノンブリードタイプでのコーキング補修を行わせて頂きました。

今回の例のようにコーキングは、気密性を上げる為だけに用いるわけではないので、工事の工程を把握した上で、どの材料が適切なのかを考えて行う必要があります。

弊社では、お客様の目的や要望、建物の状況に応じて材料を選び、質にこだわって工事をさせて頂いております。
サイディングのコーキング補修なら、是非、株式会社ヤマナミにご相談ください。