施工事例
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雨漏りでビルの外壁塗装とバルコニーの下地処理 大阪 (前編)

2015.12.21

雨漏りでビルの外壁塗装とバルコニーの下地処理 大阪 (前編)
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天井から雨漏り

今回は、大阪市北区にある築年数40年程のRC造6階建ての5階と6階がセットバックになっているビルで、4階と5階の天井から雨漏りしているとご連絡を頂き、調査を行いました。
サーモセンサーを使って、目に見えない部分の雨漏り箇所を念入りに調査し、原因だと思われる箇所の外壁やバルコニーなどを目視や触診により念入りな調査を行いました。

セットバックとは

  
※写真に写っているのは、5階と6階のバルコニーです。

このように上層階にいくにつれて下層階よりも部屋を狭くしていき、外観が階段の形状になっているものです。
セットバックにする理由は、日照の確保が主な理由ですが、デザインとしてされる方もおられます。

ここで言えるのは、このバルコニーの雨仕舞いや防水対策をシッカリしていないと、下層階に確実に雨漏りするということです。

雨漏り原因はバルコニーと外壁と排水管

調査した結果、雨漏りはセットバックになっている5階と6階が原因でした。

・バルコニーの雨仕舞いが出来ておらず雨が流れないので防水層の劣化。
・外壁は経年劣化によりクラックと塗装の浮きがあり防水性を失っている。
・排水管も必要なところが閉じていたり、取り付け方が悪く、防水出来てない。

この3点です。
雨漏りを止める為には、この問題を一つ一つ解消していく必要があります。

基本情報

費用
総工事費用150万円(前編は約50万円分)
工期
約20人工、約12日、施工面積:外壁50㎡、床左官部10㎡

施工内容

  1. 雨漏り原因の調査
  2. バルコニーと外壁の下地補修および左官
  3. 外壁下地材塗布と塗装

雨漏り調査


雨漏りしているところの天井板を捲った状態です。
排水管周りのコンクリートに雨漏りで出来たシミがついています。


更にどこから水が漏れるのかを詳細に調査をする為、サーモセンサーで見ています。
写真では分かりにくいですが、雨漏りしている箇所は青く写ります。
このような調査を雨漏りしているところ全てで行って、雨漏り箇所の特定をしていきます。

バルコニーの雨仕舞い


濃い灰色の汚れは、水が溜まって出来た汚れです。
右側に排水管がありますが、過去にここからも雨漏りしていたようで、口が閉じられていました。


この排水管を水が流れるようにすると雨漏りリスクが上がるので、
反対側に水が流れるように、左官によって勾配を付けます。


右側の扉の隙間から水が入らない様にする為に、大幅にカサ上げをすることができません。
その為、可能な範囲でカサ上げを行って勾配を付けます。


これで端に水が溜まらないように勾配が付きました。


モルタルが乾きました。これで下地の左官処理は完了です。
次に外壁です。

外壁の補修と塗装


壁が浮いているところを調査してマーキングしています。


浮いていた箇所にドリルで穴をあけています。


穴を開けた箇所に空気スプレーを吹き付けて、中に入った外壁の破片を外側に出します。


壁が浮いているところにエポキシ樹脂を注入しています。
これをすることで更なる浮きやひび割れを防ぐことができます。


塗装が浮いている箇所などの塗装をはがしています。


ヘラを使って、捲っています。
これをすることによって、次の塗装の耐久性が上がります。


塗装を捲った後に、欠けていた箇所などを樹脂モルタルにて成型しています。


クラックに微弾性フィラーを塗布して、更にクラックが起きないようにしています。


窓枠にマスカー養生をしています。
※マスカーとは、ビニールの事です。


塗装の定着性を上げる為にシーラー材を塗布しています。


外壁に微弾性フィラーを塗布しています。
これをすることで、塗装が割れる事を防げます。


水性シリコン系塗装材の下塗りをしています。


下塗りが乾いたら、上塗りを行います。
少し色が違うのは、上部がまだ乾いていないからです。 


上塗りが完成し、外壁塗装はこれで完了です。

前編の工事はこれで完了です。 

 

後編では、バルコニーと排水管の防水工事と内装について書いていきます。

ヤマナミから一言

このFビルは色々な箇所が雨漏りの原因になっており、防水専門業者でないと雨漏りを止めるのが難しい現場です。
何より、排水口を閉じた時に、バルコニーの勾配処理をしておけばここまで酷くはならなかったでしょう。
このビルのように、バルコニーに雨が溜まって排水できないと、防水層の劣化が早く進んでしまうので、 早めに防水工事を専門にしてる業者に相談されることをオススメ致します。

大阪や大阪近郊の方であれば、防水市場の株式会社ヤマナミでもご相談は受けておりますので、お気軽にご連絡ください。